筆の都 広島県熊野町
熊野町は、広島県の西部にある町で、広島市から東南に約12kmの地点にあります。江戸時代から続く筆の製造業で知られ、"筆の都"として名を馳せています。熊野町の筆は、その高品質から国内外で高く評価されており、近年は、化粧筆が注目を集め、世界の映画や舞台メイクアップにも使用されています。
熊野町は、毎年秋分の日には「筆まつり」が開催され、平成20年には筆の魅力を全国に広めるために春分の日を「筆の日」と定め、筆文化の振興と産業の発展に寄与しています。
熊野町はまた、伊勢エビや熊野鯛などの豊富な魚介類と、甘みと酸味のバランスが取れた熊野みかんなどの果物が豊富にあり、食文化が豊かな町でもあります。
熊野町には、苔むした石畳の「熊野古道」や海を見下ろす巨岩の「獅子岩」、日本最古の神社とされる「花の窟」など、世界遺産を含む数多くの名勝が点在しています。また、美しい景観の棚田「丸山千枚田」もあり、先人たちの英知と知恵が育んだ文化は今も息づいています。