人と自然が輝く島
島根県海士町は、島根県北部に位置する隠岐諸島の一部で、対馬暖流の影響を受けた豊かな海域に囲まれています。その豊富な海産物と清らかな湧水で知られ、日本の名水百選にも選ばれた「天川の水」があります。
海士町(あまちょう)は、島根県の北60キロ、日本海に浮かぶ隠岐諸島の有人島である島前中ノ島にある町です。奈良時代には承久の変に敗れた後鳥羽上皇が配流され、19年余り島で過ごした後に亡くなった歴史を持ち、神楽や俳句などの歴史文化や伝統も残されています。
海産物の宝庫として古くから重要であり、平城京跡から発掘された木簡によれば、「干しアワビ」などが古代京都の都へ献上されていたと記されています。
現在でも、海士町はその豊かな自然資源を生かし、地域経済の支柱として漁業と農業を中心に発展を続けています。島全体が国立公園に指定されるほど自然豊かで、美しい海や夜空一面の星空を楽しむことができます。
海士町は、半農半漁の町で特産品も豊富。
海士町が誇る岩牡蠣「海士のいわがき」は、芳醇で爽やかな甘みと食感が特徴です。
日本の岩牡蠣養殖の発祥地で育ち、安心安全と美味しさを兼ね備え、築地市場でも最高値で取引されたことがあります。育成環境は、人の営みから遠く離れたきれいな海で、3年以上の時間をかけて育てられます。
隠岐諸島ではスルメイカを「シマメ」と呼び、特に冬の時期に取れる「寒シマメ」は肉厚で、噛めば噛むほど甘みを感じられる美味しさです。地元の食卓にも並ぶ特産品であり、本物の味を楽しむことができます。
さらに、海士町にはブランド黒毛和牛「隠岐牛」があり、島の大自然で放牧されて育てられています。隠岐牛は、正真正銘の「島生まれ、島育ち」で、ストレスの少ない環境で育つため、健康で美味しい肉質を誇ります。
ドイツ人のフランク・ムラーさんが経営するムラーファームでは、農薬を一切使わない栽培を行い、健康に良い野菜や鶏卵を生産しています。イワガキやサザエのカキ殻を鶏に与え、鶏ふんを肥料として使う循環型農業を実践しており、安心・安全な食材を求める人々が全国から訪れる人気農家です。