海に向かって拓く島
東京都新島村は、伊豆諸島の新島と式根島の2島から成り立っています。
島へは、高速船や飛行機、大型客船を利用します。
竹芝桟橋から高速船で2時間20分、大型船で10時間35分、調布飛行場から小型機で35分で到着します。
新島の主要産業は漁業と農業で、特にアシタバやレザーファンの栽培が盛ん。
新島はコーガ石(抗火石)の産地として知られています。コーガ石は、のこぎりで切断できるほど柔らかく、水に浮くほど軽く、1000度の高温にも耐えうる特性があり、さまざまな用途に活用されています。
新島の「くさや」は300年以上の歴史を持つ伝統的な保存食で、新鮮な魚を塩水に漬け込むことで独特の風味が生まれます。アオムロアジ、ムロアジ、トビウオなどを使用し、築地市場の93%を占めるほどの人気を誇ります。現在でも15の製造業者が伝統的な製法を守りながら、新しい製品も開発しています。
漁業も非常に盛んで、タカベ、メダイ、ムツ、オナガ、アカイカ、伊勢エビなどが豊富に獲れます。さらに、若郷では大掛け網漁が行われ、式根島ではシマアジやトコブシの養殖が進められ、「捕る漁業から、つくり育てる漁業」への転換が図られています。
観光業も重要な産業で、温泉や美しいビーチに多くの観光客が訪れます。温泉では、地元の海水を利用した療養効果の高い入浴が楽しめ、夏には海水浴やマリンスポーツが盛んです。
島内では、自然の豊かさを活かしたエコツーリズムも盛んで四季折々の風景を楽しめます。また、地元の文化や歴史に触れることができる博物館や資料館もあり、島の魅力を深く知ることができます。