四季ゆたか きらめく雲仙
雲仙市は長崎県の島原半島の北西部にある市で、雲仙普賢岳を中心に農地や住宅地が広がり、有明海と橘湾の二つの海に面しています。農業と観光が盛んで、特に馬鈴薯やいちごは県内有数の産地です。また、橘湾ではハマチの養殖、有明海では牡蠣やアサリの養殖が盛んに行われています。雲仙普賢岳の肥沃な大地で育まれた果物は糖度が高く、完熟みかんは甘みがたっぷりです。
雲仙市は国見地区、瑞穂地区、吾妻地区、愛野地区、千々石地区、小浜地区、南串山地区に分かれ、それぞれに魅力があります。
国見地区は古代遺跡や武家屋敷など歴史文化が色濃く残り、八斗木白葱やいちごの産出量が県内一です。
瑞穂地区は有明海に面し、アサリやカキの養殖が行われ、カーネーションなど花き栽培も盛んです。
畜産と農業が盛んな吾妻地区は、標高約400mの「牧場の里あづま」から草を食べる牛や雄大な自然が一望できます。ブロッコリーの産出額も県内一です。
島原半島の陸の玄関口である愛野地区では、国道沿いにジャガイモ畑が広がり、市全体ではジャガイモの生産量が市町村別で全国一を誇ります。
千々石地区には、日本自然百選や白砂青松百選に選ばれた美しい海岸線があり、橘公園には約800本の桜の名所があります。
湯けむり香る小浜地区では、海側の小浜温泉は塩泉質、山の雲仙温泉は硫黄泉と異なる種類の温泉が楽しめます。長さ105mの「ほっとふっと105」は日本一長い足湯です。
雲仙市の最南端に位置する南串山地区は、斜面地に広がる田畑と橘湾の恵みを受け、農漁業が盛んです。愛野地区と並びジャガイモの名産地で、棚畑ではレタスなどの葉物も多く生産されています。漁業ではブリやトラフグ、岩ガキの養殖が行われ、雲仙ブランドに認定されています。
橘湾沿いを爽快に走る海のコースは、サイクリングやドライブに最適です。海の青さと周囲の自然の緑が織りなすコントラストが楽しめます。海岸線には、地元の漁村の風景や、ジオパークならではの地形を見ることができます。