自然とともに生きる町
大阪府能勢町は、大阪の最北端にある小さな町です。約100平方キロメートルの広がりを持ち、人口は約1万人。能勢町は、栗やクヌギの美しい里山と、広々とした田園風景が美しい町。棚田や「野間の大けやき」など、壮大な景色が見どころの一つ。この大けやきは、天に向かって威風堂々と伸びる姿が印象的で、地域のシンボルとされています。さらに、ブナ林やササユリが咲く山々では、希少な動植物との出会いもある豊かな町です。
能勢町では、松茸料理やぼたん鍋、栗拾いや松茸狩り、いちご狩りなど、季節ごとの特産品を活用した観光活動も盛ん。
能勢町の特産品は、高品質で知られる「銀寄栗」と「菊炭」です。銀寄栗は、大粒で味が良いことから、高級な栗製品として人気があります。菊炭は、茶の湯に使用される高級炭として知られ、その品質の高さが評価されています。これらの特産品は、江戸時代から続く能勢の里山の代表的な産品として、地域ブランドを形成しています。
ちなみに、栗の花は虫媒花であり、その結実には昆虫による受粉が不可欠です。能勢町の豊かな自然環境は、栗の受粉を助ける多様な昆虫が生息するため、栗の生産にとって重要な役割を果たしています。能勢町はその自然環境と農業が密接に結びついた持続可能な地域コミュニティを築いていると言えます。