緑の里から 世界へ
富山県南砺市(なんとし)市は、富山県の南西端にある市で、西は石川県に接しています。面積の8割が白山国立公園などを含む森林で、多くの自然公園や自然保護区があり、日本の伝統文化や原風景が色濃く残ります。
南砺市の産業では、第二次産業の比重が高く、アルミニウム、顕在、工作機械などの工場が多く立地しています。また、稲作中心の農業や観光サービス業なども主要産業であり、市内には温泉旅館や温泉施設が点在します。米や野菜などの農産物は、地元で高い評価を受けており、地場産業としての地位を確立しています。市内には、地元産の農産物を直接購入できる直売所も多く、新鮮な地元の味を楽しむことができます。
南砺市の誇る伝統文化では、五箇山和紙と井波彫刻があります。
五箇山和紙は、江戸時代から脈々と受け継がれている手漉き和紙で、「越中和紙」の名で国の伝統工芸品に指定されています。現代では、小物やインテリアにも使用されており、和紙漉きの体験ができる施設もあります。
井波彫刻は、江戸時代中期に焼失した瑞泉寺の再建のために習得された彫刻技法が始まりです。現在では200名以上の彫刻師が活躍し、楠・ケヤキ・桐を材料に200本以上のノミや彫刻刀を駆使して仕上げるこの技術は、昭和50年に国の伝統工芸品として指定されました。