水の流れ、風の香り、緑の大地につつまれた うるおいの里づくり~古代布からむし織の里~
福島県昭和村は、福島県の南西部、奥会津と呼ばれる地域に位置する美しい山村です。村の中心部を流れる野尻川、玉川、滝谷川の3本の川筋の標高400~700mの平坦高冷地に10の集落があます。昭和村は、本州で唯一、伝統織物の上布の原料となる苧麻(からむし)を栽培生産している村です。
昭和村では、300年以上前から「からむし」という植物を栽培し、糸を作り、織物を織ってきました。このからむしは、ユネスコ無形文化遺産に登録されている新潟県の越後上布や小千谷縮の原料としても使用されており、その通気性や吸湿性に優れた性能が見直されています。
現在では、からむしは現代のファッションに合わせたアパレル商品や日常生活で使える雑貨など、幅広く活用されています。
また、昭和村はかすみ草の栽培にも力を入れており、その生産量は夏秋期において全国一位です。標高が高く夏でも涼しい気候と、雪を貯蔵した「雪室」と呼ばれる冷温倉庫を活用することで、夏から秋にかけてのかすみ草の生産量が日本一となりました。