緑と清流のまち
鳥取県の東南端にある若桜町は、歴史と自然が融合する美しい町です。かつて、鶴尾山に築かれていた若桜鬼ヶ城の存在で知られていましたが、一国一城令によって廃城となった後、宿場町として発展しました。1930年に旧国鉄若桜線が若桜駅まで開業してからは、全国へ木材が搬出される重要な拠点となりました。
若桜町は、2008年に第三セクター若桜鉄道の駅など23施設が国の登録有形文化財に指定され、2021年には若桜地区が重要伝統的建造物群保存地区に選定され、歴史的価値が評価されています。
若桜宿は、1874年と1885年の大火を教訓に、家の前にひさし(仮屋)と川を義務付けることで、雨の日でも傘が不要な構造となっており、その風景は今でも町並みに残っています。
特産品も豊富で、最新の処理施設で加工されたジビエ肉やミネラル栽培によって育てられた梨、大きく身入りの良いブランド松葉ガニが有名です。また、町で栽培された酒米と水を使い、町の人々が醸した純米酒「辨天娘」は、しっかりと発酵させることで飽きのこない味わいが特徴です。